不整脈
不整脈

〜循環器専門医が教える、そのリズムの「正体」と向き合い方〜
ふとした瞬間に、こんな症状を感じたことはありませんか?
最近では、スマートウォッチから「不整脈の兆候(心房細動の疑いなど)があります」と通知が届き、不安になって検索されている方も非常に増えています。不整脈は誰にでも起こりうるものですが、大切なのはそれが「一時的なもので放っておいていい状態」なのか、それとも「将来のために今、対策が必要なサイン」なのかを正しく見極めることです。
不整脈というと、必ず激しい動悸や胸の苦しさを伴うものだと思われがちですが、実はここに大きな誤解があります。
不整脈のなかには、本人には全く自覚症状がないまま、心臓の中で静かに発生・進行しているタイプが数多く存在します。「苦しくないから大丈夫」と自己判断してしまうことが、実は最も危険です。
自覚症状が一切ないまま放置された結果、ある日突然、重い脳梗塞(心原性脳塞栓症)や心不全を引き起こし、救急搬送されて初めて不整脈を指摘されるケースは少なくありません。
だからこそ、健康診断での「心電図異常」の指摘や、スマートウォッチの「不整脈通知」といった客観的なサインを見逃さないことが極めて重要です。症状の有無にかかわらず、プロの目による慎重なスクリーニングと適切な管理を行うことこそが、将来の重大な健康リスクを防ぐ確実な一歩となります。
心臓は、微弱な電気信号によって、1日に約10万回も規則正しく拍動しています。この電気の流れが、何らかの拍子に早まったり、不規則になったりするのが不整脈です。
期外収縮(きがいしゅうしゅく)
脈が「飛ぶ」「一瞬ドキッとする」。最も頻度が高く、多くは良性のものです。
頻脈(ひんみゃく)
脈が異常に速くなる。ドキドキして息苦しさを伴うことがあります。
徐脈(じょみゃく)
脈が異常に遅くなる。だるさや、ひどいと立ちくらみが起こることがあります。
不整脈の多くは、加齢や体質によるもので過度に恐れる必要はありませんが、中には「心房細動」のように、放っておくと心臓の中に血の塊(血栓)を作り、それが脳へ飛んで大きな脳梗塞を引き起こす原因になるものも隠れています。良性のものか、注意すべきものか、その境界線を自己判断するのは非常に危険です。まずは専門医の手できちんと切り分ける必要があります。
自覚症状がない方にとって、スマートウォッチの通知は、まさに「取り返しのつかない事態」を未然に防ぐための貴重なチャンスです。
「病院に来た時には症状が消えている」というのが不整脈診療の難しさですが、デバイスの記録があれば、それは私たち専門医にとって非常に貴重な診断材料になります。
「これくらいで相談していいのかな?」と迷う必要はまったくありません。スマートウォッチの画面やスクリーンショット、スマートフォンのデータなどをそのまま安心してお持ちください。
不整脈そのものの波形を見るだけでなく、「なぜその不整脈が出ているのか」という背景まで掘り下げるのが専門医の役割です。
最新の長時間ホルター心電図
当院では、日常生活の中での心臓の動きを数日間にわたって記録できる最新のホルター心電図を導入しています。非常に小さく、装着したままお風呂にも入れるため、従来の機械のような不便さがありません。
医師による迅速な「院内解析」
多くのクリニックでは、検査データを外部の解析センターに委託するため、結果が出るまでに1〜2週間かかります。しかし当院では、集められたデータを院内で、循環器専門医が直接解析します。お待たせする時間を最小限に抑え、専門医の目で細部まで精査された確かな結果をスピーディーにお伝えすることが可能です。
心臓超音波(エコー)検査
そもそも心臓の形や動きに異常がないか、不整脈を誘発する「構造の問題(弁膜症や心筋の病気など)」が隠れていないかを詳しく調べます。
診断がついたからといって、必ずしも強い薬や手術が必要なわけではありません。当院では以下のスタンスを大切にしています。
検査の結果、心配のない良性の不整脈であれば、その理由をデータをもとに丁寧にご説明します。「怖くないものだと分かっただけで、動悸が気にならなくなった」という安心感も、治療の一つと考えています。
ストレス、睡眠不足、カフェインやアルコールの影響など、心臓のリズムを乱す背景(引き金)を一緒に見直します。
カテーテル治療(アブレーション)やペースメーカーが必要な段階であると判断した場合は、信頼できる高度医療機関へ最短距離で繋ぎます。手術を終え、状態が落ち着いた後の日常管理は、再び当院でしっかりとサポートいたします。
不整脈の不安は、ひとたび気になりだすと日常に影を落とします。「症状が一時的だから」「たまに通知が来るだけだから」と一人で抱え込まず、まずは一度、そのデータを私たちに預けてみてください。
「治療すべきか、安心して様子を見ていいか」。その境界線がはっきりわかるだけで、明日からの安心感は全く違ったものになります。豊﨑医院は、あなたの心臓の健やかなリズムを守る、地域で最も身近なパートナーであり続けます。
TOP