2026年8月31日

「頑張らない」から続く!生活習慣病を防ぐ・改善する運動のコツ
「生活習慣病の改善には運動が大切です」
健康診断の結果や診察室で、一度は耳にしたことがあるフレーズかもしれません。しかし、そう言われても「仕事や家事で忙しくて時間がない」「ハードな運動は長続きしない」と感じる方が大半ではないでしょうか。
実は、生活習慣病予防や改善のための運動は、ジムに通ったり激しいランニングをしたりする必要はありません。大切なのは、日常のなかに「ちょっとした動き」を溶け込ませることです。
今回は、今日から無理なく始められる簡単な工夫と、安全に運動を進めるための大切なポイントをお話しします。
1. 運動は「気合い」ではなく「日常のついで」から
「1日30分以上歩かなければ意味がない」と思い込む必要はありません。最近の研究では、細切れの軽い活動でも、積み重なればしっかりと健康効果が得られることが分かっています。
まずは、日常生活の中で「+10分(プラス・テン)」から動いてみましょう。
・通勤や買い物で: エスカレーターではなく階段を使ってみる/遠くの駐車場に停めて少し歩く
・家事の合間に: 歯磨き中に踵(かかと)の上げ下げをする/テレビのCM中に立ち上がって背伸びをする
・デスクワークの合間に: 1時間に1回は立ち上がり、軽く肩を回したり深呼吸したりする
「これくらいならできそう」と思える小さな一歩からスタートするのが、長続きの秘訣です。
2. 循環器医としてお伝えしたい「安心・安全な運動」のルール
運動は心臓や血管の健康に非常に良い効果をもたらしますが、一方で、急に強い負荷をかけると心臓や血管に予期せぬ負担がかかるリスクもあります。
特に高血圧、糖尿病、脂質異常症などの持病をお持ちの方や、久しぶりに運動を再開される方は、リスクヘッジとして以下の3つのルールを意識してください。
① 準備運動とクールダウンを怠らない
急に走り出したり、いきなり強い負荷をかけたりすると、血圧が急上昇したり不整脈を引き起こしたりすることがあります。始める前と終わりには、必ず軽いストレッチで体を慣らしましょう。
② 「ややきつい」と感じる手前で抑える
運動の強度は「笑顔で会話ができる程度(=やや楽〜ちょっと汗ばむ程度)」が最適です。息が切れて会話ができないほどの運動は、血圧を急激に上げやすいため注意が必要です。
③ 体調のサインを見逃さない
運動中や運動後に以下のような症状が出た場合は、すぐに運動を中止して休んでください。
・胸の圧迫感や痛み、違和感
・強い息切れや動悸
・めまいや立ちくらみ
3. まずはご相談ください(あなたに合った運動のペース)
「自分はどれくらいの強さで運動を始めても大丈夫だろう?」 「持病があるけれど、どんな運動が適しているの?」
ご自身の心臓や血管の状態に合わせた safe(安全)で effective(効果的)な運動のレベルは、お一人おひとり異なります。
当院では、患者様のお体の状態やライフスタイルに寄り添いながら、無理のない適切なペースをご提案しています。「これから運動を始めてみようかな」と思われた方は、ぜひ診察時に気軽にお声がけください。
一歩一歩、一緒に健康な体づくりを目指していきましょう。
